あなたは時代について行けるか?
ダボス会議で、ビル・ゲイツが素晴らしいことを言っています。まさにその通り!
世界の先進地域が富の偏在を加速させ、一方で日々の生活費が1ドル未満で水や食料さえ満足に得られない人々がいる。純粋な資本主義では、人々が豊かになればより社会が豊かになり、人々が貧しくなれば停滞、やがてゼロへと向かう。われわれは豊かな人々と同様に、貧しい人々にも貢献するような道を見つけなければならない。だが企業のミッションを考えれば、こうした人々への活動が必ずしも利益に結びつくものではない。そこで市場的な別のメリットが必要となる。それが"評価"だ。こうした評価は企業の評判を上げ、顧客へのアピールとなる。こうした企業に優れた人々が関心を持ち、新たなメリットが生み出される。利益と評価……政府や企業、NPOが共同でこうした世界の問題を解決する新しい社会システム、これを"Creative Capitalism(創造的な資本主義)"と呼びたい。
http://journal.mycom.co.jp/news/2008/01/25/019/
先進国は成熟経済という豊かさの中にあります。日本の戦後を振り返ってみると「復興期、高度成長期、停滞期、成熟期」と歩み、その発展への歩みは日本に限らずどこの国でもほとんど同じものでしょう。しかし、不足しているものを満たすという単純な経済成長を成し遂げたあと、我々はどこへ向かって進むべきでしょうか。多くの場合、いくつかの歪みに気づきながらも惰性で進んでいるに過ぎません。
歪みの中でも格差などは表面化するため問題視されますが、それよりももっと根源的な部分で、方向性が不明だという状態は社会全体にとって致命的なことです。これからはBRICsだ、金融だと産業レベルでの方向性はあっても、大多数の人々が納得できる社会システムとしての方向は未知のままになっており、だからといって経済発展を蔑ろにするわけにはいかない。発展を維持しながらも、より良い方向性というのはビル・ゲイツの言う「評価」であり、それに伴う「選別・淘汰」でしょう。企業活動もそれに合わせて変化する必要があります。
かつては、個人の生活状況の発展と社会の発展が一致して同じ希望を共有していました。しかし、これからは相反する可能性もあります。例えば、昔は自動車を買うという行為そのものが大切で、買えば自分も自動車会社もメリットを得てそれで終わりでした。今は、買うものによっては環境破壊で第三者を傷つけたり、間違った人々を豊にしたりしてしまう。以前は当たり前だった「評価無き消費」は、今や利己主義になってしまうわけです。
レオナルド・ディカプリオやキャメロン・ディアスなど、ハリウッドスターがこぞってプリウスに乗っているのは、なぜでしょうか。意地悪な人は「自動車会社とハリウッドスターの宣伝のためだ、マーケティングだ。」と言うかもしれない。そんなことはどうでもいい。大切なのは、ディカプリオがエコカーのイメージアップに積極的に協力していることであって、ほとんどの人間よりもはるかに多くの財産を所有している人間が下した評価です。環境問題のみならず、「格好良いとは何か、格好悪いとは何か」を主張していることです。
つまり、「ハード面からソフト面へ関心を移す」こと、そして「利益にならないが良いことを利益に変える」ことが重要です。当然、豊かさを否定してしまっては全てが成り立ちません。あくまで成長と発展の中での話です。こういう、マクロな社会経済の流れを理解しているかどうかが、古い人間と新しい人間を分けるポイントとなるのではないでしょうか。
もちろん「それは理想論だ、きれい事だ」と一蹴するのも構わない。むしろ「まあ世の中には色々なことがあるけど、自分が良ければね」というのが、人間の正直な気持ちかもしれません。しかし、よく考えてみると、今の状態の何%が自分自身の力によってもたらされたものでしょうか。おそらく他の人間の存在や協力がなければ今の状態はないでしょうし、他の人間のことを社会と言うわけです。自分より下を見て安心しているのは単なる無能です。上の人間に追いつこうという気持ちがなければ。
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